もしボクが神様だったら。
青:「隊長。今日はようやくわが隊に待望の新人が加わると。そう言うことでいいですね?」
隊長:「ああ。男に二言はない。今、着替えにイエローが立ち会っているはずだ。」
黒:「ああもう!もう隊の雑用はカンベンだっつ―んだよ!!なんでオレばっかり!そいつに全部押し付けてやるぜ!」
緑:「お前が一番若えからだろ。ウチは厳しい縦社会が掟にして戒律。イヤなら出ていきな。」
黒:「ヘッ!力が全てじゃねえのかよ!恥ずかしい物語舐め合ってもライオンは強えんだ!プロレスが一番強えんだよ、イヤァオ!!」
青:「本気の身体見せつけるまでオレ、眠らない。」
隊長:「なんでカタコトなんだよ。まあいい。貴様らのべしゃりなんざ、実に非生産的だ。一銭にもならん。
お前らはその身ひとつで淡々と命を捨てる覚悟で星を守れ。オレはいつも後ろでカメラを回してやる。」
緑:「・・・。サイアクの指揮官だな。村西とおるかお前は。新人がここの実態知ったら速攻辞めんじゃね―の?
あれだろ?どこぞのアニメの職場っぽさを前面に押し出したらそいつが網にかかったんだろ?アホだよな今どき。どこのメルヘン野郎だよ。」
隊長:「バカ者。今まで一人欠員で良かっただろ?私はあえてそうしていたのだ、心を鬼にしてな。
そうやってギリギリを生きるからこそ潜在的な能力が引き出されるのだよ。くぐった修羅場とくくった肚とナミダの数だけ強くなれるんだ。
人生に無駄などない。そうやって、なんでもないようなことが幸せだったと思い、アスファルトに咲く花のようになるんだ。
これは私の愛なのだよ。そして新人がきた。これはタイミングであり必然だと思わんかね?」
黒:「じゃあてめえが率先して血―流せや。」
緑:「まだ口の利き方が分からんようだな、相変わらず。オレは口応えをしてもいいが黒、お前はダメだ。
また緑一色をお前をタ―ゲットにしてアガって、ケツの毛―までむしり取ってやろうか?」
黒:「・・・。いいよ、そん時は。アパートおんだされたらピンクの宿舎にまた泊めてもらうからよ。」
青:「!?」
緑:「!?!? て、てめえ…。今、なんつった?オレの髪型のことをよォ!!」
通りすがりの変態糞親父:「岡山はわしの糞に包まれた。」
黒:「・・・。・・・いや。あんたのヘア―スタイルのことには一片たりとも触れてない。お前はジョジョかよ。ピストル大名みて―な頭しやがって。」
隊長:「・・・。ブラックよ、何か今聞こえたような、そうじゃないような気がするんだが、私は"浪花節だよ人生は"をちょうど聴いていたのでな。よく聞き取れなかった。
なんか隊員の顔が殺気立ったり、おいなりさんが波打ったりとめいめいの反応を見せていたようだが、まあ動物的、生化学的、本能的な衝動と正常な反応の類いに過ぎないのだろうな。貴様が何を言ったのかは知らんが。」
青:(隊長…。黒にはなんだかんだで甘いよな…。
ジッサイこいつツエ―もんな…。元々鈴蘭男子高校とクロマティ高校と乱校を影でオンラインでまとめあげるくらいやべ―やつだったらしいし…。
私の墓場神拳ははたしてやつに通用するのだろうか…。)
黒:「いや?ピンクの宿舎の部屋になけなしのゼニはたいて差し入れ持って行ってよ。泊めてくれって懇願したら即座に腹パン喰らって素巻きにされて、ほんでもってバスルームに放り込まれて寝るときはそこで寝た。
ちぢれた毛―とか探したりニオイを嗅いで妄想膨らましたりするしか楽しみがなかったよなあ、あんときゃよォ。」
青:「・・・。・・・結局、ピンクが最強ってことか・・・。
そうは言っても、外に放り出さずに泊めてくれるところに、厳しさの中に優しさが見え隠れしてて粋ではあるがな。
そう…。あえてたとえるなら、夏場にノ―ブラのニュ―スキャスタ―がマイク落としてかがんだ瞬間に、偶発的に一輪の片乳の乳首が見えちゃった放送事故的な。
で?私の部屋である"喫茶店ブルー"にはなぜ来なかったのだ?」
黒:「今、文無しだったっつったろ?そんで、オレになんのメリットが?
あんたの鬱々ト―クと愚痴と悪口大会に付き合う理由も義理もねえだろ?」
隊長:「・・・!?わ、私の悪口は言ってないだろうね!?」
青:「いや?99%職場の愚痴と上官の悪口、1%の優しさとマイナスイオンで構成されておりますが…。おいでになります?」
隊長:「誰が行くか!!
…誰も、上官の苦悩を理解してくれない…。孤独感が募る…。
知ってるか?ウサギはひとりぼっちだと死んじゃうんだぞ?人にとっても孤独感は最大のストレスの一つなのだよ。」
黒:「・・・。よくいるよな、自分の悪口に敏感な上司。
あんたがカネの亡者で保身と自分の出世しか頭にね―からだろ?」
隊長:「キミは少年の心を見失ってはいないかね?」
黒:「見失っているのはあんただと思うが?」
隊長:「まあいい。大人の事情は大人に任せて、あとは若い人同士で少年ハ―トを忘れずに、今日も地球とちびっ子たちを守ってくれ。
それにしても新人くんは遅いねえ。あとピンクな。宅配のバイトがあるとは言え…。たるんどるな。貧乳だけど。」
青:(この薄給で辞めないのは奇跡だとちいとは思わんのか、このクソ上司は。命がけの職場だと言うのに…。
それはそうと、この前のイレブンのバイトの時にゴム買いに来た女の子。恥じらいながらゴム差し出された時のあの羞恥の表情はいまだに忘れられない…。)
隊長:「定着定着定着定着。」
黒:「あ?なに言ってんだあんた。人材定着させてえならもっと上からゼニ引っ張ってくるか、私財でも投げ打てよ。あんたのドタマにゃ前頭葉は入ってるのか?」
隊長:「いや?私はエビングハウスの忘却曲線のホ―ムぺ―ジを見てボキャブラリーの定着に余念がなかっただけだが?」
黄:「隊長。今なぜその必要と需要が?それに、こんな生々しい話をしてると知ったらチビッ子たちが泣きますぜ。
それよりカレ―食った方がドタマに定着する確率は高えですぜ。知ってます?カレ―の成分は脳の不純物アミロイドβのお掃除をしてくれます。お魚さんと同じく頭が良くなる超優良食材。それがカレ―。」
隊長:「いや?私はまた純でウブな子羊ちゃんである新人くんを、甘々な求人広告でどう釣るかを考えていただけだが?
ほう?カレーにそんな効能がねえ。そりゃあいい。キミのカレー馬鹿もたまには役に立つね、くっくく…。」
黄:「カレーを侮辱する者はカレ―に泣き、辱しめられる。凌辱される。キンタマに代わる代わるジャブを入れられる…。」
黒:「で?期待の新人君とはそいつのこと?」
緑:「ほお?いい身体してるじゃね―か。」
赤:「は、恥ずかしいです…。(もじもじ)」
黒:「あ?そのご立派な筋肉はアレかい、見かけ倒しかい。メンタルもやしなのかよ。訳が分からんねえ。ま、みっちりシゴいてやるからよ。」
黄:「ナニをシゴくのかな、かなあ?」
黒:「あんたはだまってろ。息がカレ―臭えから。」
黄:「またカレ―を侮辱したな!死だ死死死ィ!!」
青:「で。このヘンな人たちはほうっておくとして、だ。よく似合うじゃありませんか、その赤フン。
改めまして。わが"ふんどし戦隊アガレンジャ―"へようこそ。クイ込み具合も隊随一だ。」
黒:「悔しいけどよお。おめえが身体能力じゃズバ抜けててよ。実力主義のウチじゃあおめえがエ―スのレッドってことになったらしいぜ。上が決めたことらしいからよ。
だけどよ。精神がナヨナヨしてるっぺえのがよお、解せねえってんだよ。なんでさっきから縮こまってモジモジしてやがるんだよ。股の下にナニぶら下げてんだい、坊や…。」
赤:「いやその…。
メンタルどうこうじゃなくて、こんなふんどし履いて地球を守れってんですか?小島よ○お然としてるじゃないですか!いや、明らかにそれよりも恥ずかしい!
普通戦隊ものっつったら、マスクとか戦闘服とかがあるじゃないっスか!なんですかこれは!だ、ダマされた…。」
隊長:「いや?そもそもウチは普通じゃないぞ?」
緑:「あんたはだまってろ。」
黄:「う~ん、この子ねえ。コ―デするのにとても手間取ったのよ。力は強いし抵抗するし、噛みついてくるしで…。ワルい子ねえ。」
緑:「なんで急におネエ言葉になってんだよ。じゃあよ、新人君。いいか、これだけは言っておく!」
赤:「な、なんスか…。」
黒:「ほらアレだ。お前さんの言う普通、ってやつならよお、戦隊ものっつったら紅一点がいるもんだろ?まだ来てねえけどよ、ウチにもいるんだわ。桃が。
勿論ナオンだ。」
赤:「!?」
青:「ナオンって…。永ちゃんみたいだね。」
黒:「くくく、分かりやすいねえ。あからさまに瞳孔と鼻穴かっ拡げやがったぜ。オレたちゃ裸がユニフォーム!!」
赤:「…。アパッチ野球軍みたいスね。」
隊長:「いつの時代の生まれだねキミらは。」
赤:「いや?復刻リマスター版で見ましたけど…。」
黒:「差別発言バリバリだよなアレ…。今テレビじゃぜってえ放映できねえ…。う~ん…。」
緑:「マ、マイナ―すぎる…。」
青:「マニアックな話はよしてくれないか。それにしてもピンク、遅いねえ。新人君のふぐりがこんなに一喜一憂してるのに…。」
赤:「してませんよ!!」
桃:「ごめんなさ~い!遅くなりました~!!」
赤:(ウホッ!?いい女…)
黒:「で?どうすんだおめえ?入って早々初日で辞めるやつなんざ珍しくもねえ。危険な職場だからしっかり考えてから決めな。で…。」
赤:「よろしくお願いします!頑張ります!なんでもやります!雑用なんかも率先して!!ふんどしとかハダカとか、とりあえず見せるが勝ちだと思っていますので!!」
青:「いや、別に勝負はしてない。してないが、私は一応、私の勝負ふんどしは決めてはいるがな。そこは好き好きだ。」
緑:「ああ、そうだなコウモリ。」
青:「誰がコウモリなんだ?」
緑:「お前だ。ウチも"アパッチ野球軍"みて―な、アダ名でフレンドリーにいっちょやってみようかと思ってな。」
黒:「じゃあ、あんたダニな。」
緑:「じゃあ、お前はモンキーだ。」
黒:「レッドはどうするよ、堂島監督。」
隊長:「う~ん、レッドはやっぱり網走だな。」
赤:「あのお…。」
隊長:「なんだね?」
赤:「なんでそう言うアダ名で呼ぶのに皆さん違和感なさげなんスか?自分は個人的には"RAINBOW"で行きたいな、と。ねえ?アンちゃん。」
隊長:「アンちゃんかっこいいね。ブル―はバレモトだな。」
黒:「いや、やめよ―ぜ。アニメ・マンガファンにとってもけっこうビミョーなネタだぜ?なあ、ヘ―タイ。」
緑:「ダレがヘ―タイじゃ、スッポン。」
桃:「ワケのわからない話するの、やめてくれない?」
黒:「ああ、来たか。」
緑:「お疲れ、ピンク。そして、こっからまたお疲れ。」
赤:「あ、あの…。」
桃:「なあに?」
赤:「なんで、シャツ着てるんスか?」
桃:「なんでそんな哲学的な問いに答えなくちゃいけないのかしら?」
赤:「そうですか―、そりゃ、そうですよね…。」
黒:「おいおい、えらく凹んじまったなあ。」
桃:「でもその青さ、嫌いじゃないわよ?」
赤:「青さ…。」
隊長:「…ぶっww。」
桃:「よろしくね、レッド。」
赤:「はっ、よろしくお願いします!」
緑:「なんだよ、ミョ―にレッドには優しいじゃね―かよ!ぶ―ぶ―!!」
黄:「ぶ―ぶ―!」
隊長:「ようし!夕陽に向かって走ろうぜ!!」
一同:「YEAR!!」
・・・なんの脈絡もなく、既に地平線に沈もうとしている夕陽に向かい駆け出す彼ら。
それはまさに、某有名少年マンガ誌の、早期連載打ちきり作品のラストシ―ンのようであった・・・
~Fin~
(登場人物紹介)
隊長:基本的に変身はしない 。そして戦隊の隊長にして資本主義の豚。
しかし、実はさる孤島にみなしごランドを作り、地球の敵ドアグタ―の手により家族と生き別れたみなしごたちを匿う計画を胸中に秘め、資金が足りなけれは私財をなげうつ覚悟でいる設定が組まれる予定だったが、何故かスポンサーからダメ出しが出たと言う。
徹底したリアリストであったが、さるきっかけで ロマンチストとのハイブリッドとなり、思い込みの激しいキャラとなる。
彼の妄想の中では太陽系では既に木星までのツアーを敢行しており、 金星に嫁がいることになっていることが54話で明かされた。
赤(レッド)
アガレンジャ―のエ―スて赤フンを締め闘う熱血漢。
品行方正にして、甘いマスクと均整のとれた逆三角形のマッチョ体型を誇る。
その反面、基本的に赤フンは一番カラ―リングとしては良くも悪くも映えるため、なかなか恥じらいを捨てられず、毎回本領を発揮して怪人を圧倒するまで力を出しきれない、煮え切らなさと切なさと葛藤といとおしさが物語の見せ場であり肝である。
黒(ブラック)
ヤンキーで広域暴走族の元特効隊長。
運動神経や格闘センスは抜群で腕っぷしが強く、ボクシングやキックなどの打撃技、プロレスや柔術などにも長ける。
単純直情型で口こそ悪いが、その実裏表がなくて面倒見も良くお人好しと言う、何拍子か揃ったイガイにいいやつでもある。
緑:元ヤンキー。
中学校時代からポリシーとして、洋ランとリ―ゼントの古き良き不良スタイルを貫き通し、髪型について突っ込むと東方丈助のような過剰な反応を返す。したがって、しばしば「じゃあそんな髪型止めたらいいだろ。」と言う更なる突っ込みを畳みかけられがちである。
割りと被害妄想が強く打たれ弱い所は、精神も頑強で脳筋気味のブラックと相違する点である。敵に隙をつかれ、精神攻撃を受ける頻度は隊の中では最も高い。
黒とは犬猿の仲、と言う訳でもなく、「ワンピース」のゾロとサンジのような間柄と言える。
青(ブルー)
むっつりで、部屋にたくさんの卑猥なDVDやフィギュアを揃えており、なおかつ押し入れにはラブド―ルを数体隠し持ち、壁に隊長の藁人形が打ち付けてある。
極めて几帳面にDVDやエロ本をジャンル分けして整理配列しており、それを人為的に崩したりすると夜な夜な変なメ―ルやラインが送られてくるなど、陰湿な報復を受ける。
そう言ったインドアどろどろ系の濃い趣味嗜好を持ちつつ、何となく影が薄いことをも殊更に気に病んでいる。
黄(イエロー)
カレーが大好きカレーが大好きカレーが大好きカレーが大好きカレーが大好きカレーが大好きカレーが大好きカレーが大好きカレーが大好きカレーが大好き
桃(ピンク)
隊の紅一点。
天使のような美形であるが貧乳でありそれをドアクダ―に指摘された時には、その回に運悪く登場してしまった怪人は、放映時間が10分ほど短縮されたり時に処刑シ―ンが放送禁止になる程に残酷な死を迎えることがある。
腕っぷしのポテンシャルの高さはレッドに次ぐ。
宅配のお姉さんとしてしばしば鼻の下を伸ばしたおっさんにセクハラされそうになるが、謎の圧だけでおっさんか口から泡を吹いて気絶するほど。
しかし、レッドのことは憎からず思っているらしい。
※引用元:ふんどし戦隊アガレンジャ―Wikipedia
※なお、今後この人物たちが再び陽の目を見る予定は特 にはございません。