ロックマンが倒せない!(「メイドインアビス」&「ハンター×ハンタ」一部ネタバレ有り)【差し替え】
どうも!水族館でネコザメを見て性的興奮を感じるめんつるです。
あ。さっきアップした記事まんまの内容なんですが、抜け字誤字がすごかったんで差し替えバ―ジョンをアップする次第である。
普通に推敲して更新すればいいのだが、どうも「下書き」機能がちょいと使いにくく、「更新通知」の面でちょっとだけ疑念があるもので。ちっちぇなあオレw。
さてさて、そろそろ読者様・・・とりわけ、いつも訪問してくださる方々の元へ訪問しなければ、と思っている。
私の中では神に近い、いや。人は皆すべからく神様を内に秘め、要は神様なのだが。
「オラオラオラァ!"お客様は神様だるるォ!?"。」
などとオラついているDQNのあんちゃんなんかもやっぱり神である。(あ、アヤしい…w。)
ただただ修行不足なだけである。「オレがオレが!」・「私が私が!」のまんま、修行が足りないままお墓まで行っちゃう人もいる。それもまた人生。
いや、そ―いう話はいつもしている。
読者様のもとへ伺うこと。
報恩、感謝、勉強、交流、刺激…動機は多々あれど、それ以前に人としてあかんやろ。
ただ、アクセス数を稼ぐためにどう、とか、読者を増やす為の工夫的なアクションは、なんとも心がピクリとも動かないのでどうにもこうにも。
それに、要領よく結果を出したい!みたいな方が私のブログを見たとしても、
「要領よく結果を出すために結果に執着しないでね~、一喜一憂しないでね~。」
てなとこで「???」ってなり、「こいつバカにしてんのかな?」とか、「ケムに巻きたいのかな?」ってなるじゃん?って気しかしないので、どうも需要と供給のミスマッチ感が凄いのである。
まあでも、あんまり難しく考える必要もあるまい。
基本は来る者拒まず去る者は追わず、であり、私自身が色々な分野においてフラットな視点や刺激、変化が欲しいのでそのうちなんかやるかもしれない。
そんなことを思うた昼下がり。ただただそう言う方に対し、今んとこ言いたいのは今を楽しまにゃ損ですよ~、ってとこだけである。
さて、本題に入ろう。いきなりアニメ「メイドインアビス」の話をかます。観てない方はお口にチャックだ。(なぜ)
いやそもそも、アニメに全く接点のない方にはすいませんとしか。
劇場版を踏まえた話であるが。以下の動画。
Made in Abyss Movie 3 Theme Song 「MYTH & ROID - Forever Lost」
うん、こりゃ名曲、神曲だ。
だが、これをふつ―に自室で聴いてるのと、劇場版を一通り観て初めて聴いたのとでは天地の差があるなあ、と思う。
劇場版。観る人をほぼほぼお通夜状態に叩き込む、「R-15指定」まんまの曰く付きの内容である。
この「お通夜状態」は、期待感120%で出向いた作品の果ての果てがただただク○だった時に、人間が自然な反応として抱く茫然自失から来る「お通夜モ―ド」とは全く異質のものである。
なんつ―か、言葉がない。そっから来る「お通夜」。
この劇場版に登場し、主人公側の「敵」・「壁」として立ちはだかる「白笛」、黎明卿ボンドルドの圧倒的存在感。
私も初見ではこのキャラを称して「サイコパス」と、割と最近の分かりやすい「記号」・「符号」でレッテル貼りをして済ませていた。
んで、「鬼畜」であり、「壊れている」、「心がない」などなどが続く。
しかし、だ。
上に貼り付けた動画のコメントをたまたま読んでたら、
「こいつ、普通にただただいいやつやねんなあ…。」
と書いている方がいたのを見つけた。
それを見て、考えた。職場のお寺へ歩いて向かいながらの道すがら。ずっと考えていた。
「"いいやつ"…そう言えんこともないよな…。」
そう考えている自分がいた。
いや、たかだかアニメやろ、って方も多いだろう。
しかし、だ。
このクラスの作品になると、まんま作品やその中で展開される世界、世界を彩る登場人物が全て、自身の生き方にまで疑問符や揺さぶりをかけてくる。
そう言う作品は間違いなくあるし、ああ、アニメファンでえがったな、と思える無上の瞬間だったりする。
それはともかくこのボンちゃん。
こっちは「ワンピ」のボンちゃん。
細かい内容にはキリがないので触れないが、確かに壊れている。頭がイカれている。しかし。
普通の常識とか固定観念で言うところの二元である「善悪」とか、「正しいか間違っているか」と言った尺度では語りきれない境地にいるキャラクターでもある。
それはこの曲(ED曲)と映画の内容を包括的に噛み締めると余計に分かる。
こいつは、人間的な常識の物差しで言うところの「善悪」で言うのなら、まあ確かに悪には違いない。「白か黒か?」で言ったらまごうかたなき「黒」。どこまでも黒い、黒塗りのベンツもびっくりの純然たる「黒」、「ベタ塗りの黒」。
だから、「グレー」な所がないのである。
と言うことは、表主する行動―子供達を騙して集め"成れ果て"にしちゃったり、娘をなんの躊躇もなく"カ―トリッジ"にしてしまったり、と言った行為に至るまで、純然たる信念と言うか、ただただ揺るぎのない「己」の名の下に徹頭徹尾貫かれている。
ただ、それが世間的な圧倒的「マス」側と全く真逆なだけだ。
こいつは「悪」には違いないが、どこまでもピュアなやつでもある。上のコメントを書かれた方はその本質を見抜いていた、と言える。慧眼実に素晴らしい…。(ボンちゃん風に)
天才の生み出すラスボスはやはり、なんと言うかああ、主人公側が勝ったぞやった、ざまあみろ!みたいなのとは一風違ったキャラクター性を持っていることが多い。
勿論そう言う作品やラスボスもあるしいるけど、ずっと長く強く記憶に残りやすいのは前者のタイプである。
「ハンタ―×ハンター」のメルエム様なんかもそんな感じだ。
まあ、富樫先生の中ではラスボスではないし、物語が未完なので実質的にもラスボスではないのだがそう言うのは置いておき、このキャラクターも深い。
最初は異生物のキメラアントの王として生を享け、チ―ト級の戦闘力を持ち、これまたチ―ト級の圧倒的戦闘力を持ち、かつそれまでの積み重ねてきた物語上で言うところの能力において絶望的なまでのポテンシャルを秘め、残酷に主人公の師匠的立ち位置のキャラクターに死をもたらす存在である護衛軍のネフェルピト―をも力でねじ伏せるだけのカリスマ性をもつ。
生まれたばかりの頃は、尾の汚れを拭き落とそうと近づく部下を自身の機嫌を損ねる異分子として首をはね、エサとして喰らいまずい、と吐き棄てる。
そんなキャラクターが、だ。物語が進むにつれ、変わっていく。
退屈を感じ、戯れに玉の間に呼んだはずの軍将棋の名人であるコムギ。
彼女が王に心をもたらし、心を溶かしていく。
彼女に肉体的な強さはない。ましてや王であるメルエムにとっては生かすも殺すもなんの造作もない真逆の弱さである。
メルエムは肉体的な強さもさることながら、極めて知性に優れている。その彼が「負ける」と言うことを知る。軍儀(=「軍儀」)における負け。
反面、なんの取り柄もなく家でもずっとお荷物だったけど、こと軍儀においては天才的な才能を持ち負け知らず、家の稼ぎ頭として生活を支えるようになった彼女。
メルエムは軍儀を学習し、何度もコムギに対戦を挑む。メルエムも天才だが、その手をことごとく封じ込めるコムギ。
しかし、こと軍儀以外のところではなんの取り柄もなく、ただただ優しい。ただ、取り立てて王を崇め、畏怖する感じでもなく素の自身を出し、部屋に入ってきたでっかい猛禽につつかれ傷まみれになり、メルエムに救われる描写も描かれる。
ただただ、メルエムの腕の中で赤子のように、鼻水を垂らして泣きわめくコムギ。
「余はこいつをどうしたいのだ?」
メルエムは葛藤する。
生かすも殺すも、食うも造作もないはず。まったく無力な存在のはずなのに…。しかしながら、明らかにメルエムの中の彼女の存在は大きな光になっていく。
メルエムはハンター協会の長であるネテロとの死闘の前に言う。
ただのエサである筈の人間の中に、生かすに足る、生かす価値のある者がいると言うことを知った、と。特区を設け、弱者が差別されない世界を作る、と。
生まれた瞬間に全てを持っている者がいる。一方で、国境を隔て、生まれてすぐに死ぬ命、搾取され尽くし終わる命がある。世界の無情、矛盾。
そんな提案をするメルエムにネテロは言う。
「大変じゃのう、王よ。」
ネテロは心中、王の内面に"人間"が宿り、メルエムは「蟻の王」と「人間」の間で揺れていると看破する。
そしてネテロもまた、この時点でのメルエムにとっては生かすに足る人物。対話を求め続ける。
しかし、お互いに立場を異にする二人。結局戦闘に入り、最終的に敗北と己の死を悟ったネテロは、世界と自身を引き換えに、己の心臓に自身の死と共に作動する殺戮兵器
「ミニチュアロ―ズ」
を自ら作動させる。王も知らない、人間の心の深淵の闇を暗示しつつ。このシ―ンには戦慄する。
ネテロの、天才富樫の渾身のメッセージ。王メルエムが最初に感じる恐怖。
王は三人いる護衛軍の二人のエキス、念を飲み復活するも、ネテロが己の命と引き換えにメルエムにもたらした「ミニチュアロ―ズ」は猛毒。
近くにいた護衛軍もその毒によってやがて死に至り、圧倒的な戦闘力をもって読者に恐怖と絶望感をもたらしたもう一人の護衛軍であるネフェルピト―もまた…。
師が生きていることをただただ信じ、師を助けにきたゴンにも絶望的な現実を突きつけたピト―は、全てを引き換えにしパワーアップを果たした主人公(通称ゴンさん)に叩き潰され絶命する。
そして、メルエムも死期を悟る。死期を悟った、圧倒的なカリスマ性とチ―ト級の戦闘力、そして残虐性をもっていた王の帰る場所。そこはコムギのもとであった。
王の身体が毒で侵され、余命幾ばくもないことを知るコムギ。一緒にいればその毒は彼女にも死をもたらす。メルエムは彼女に告げる。
コムギは言う。「お供させてください…。」と。
そして二人が天に召されるとき。コムギもまた「メルエム」と王を敬称なしで呼びかけ、二人手を取って老夫婦が共に天に召されるかのように、逝く。
この一連の描写を見て、
「メルエムをやっつけた!メルエムざまあみろ!」
ってなる人は、まああんまりいなさそうである。
もうボンちゃんの話かメルエムの話か分からなくなってきたが、これらの作品群のラスボス級の存在は、普通にオラオラ威張り散らしていたり、我を崇めよ!的なアピールをするとかの分かりやすい悪党ではないのである。だから、単純な勝ち負けなどの次元を超え、意識無意識の記憶にシンボリックな、そして有形無形の存在感を残しやすいのだ。
まあ、そんなところかな。深いです。
また結局重たくなっちまった。「お笑い」動画を貼ってバランスを取りつつ読者様のもとへェェェ~!いつもありがとうございます!!
では!/おしまい。